MT5は、プロの投資家も活用している高機能かつ海外FXを中心に導入されている取引プラットフォームです。
FXトレードをMT5ではじめるにあたり「ダイバージェンス」とはいったいなになのか、疑問を感じている方もいるでしょう。
投資の初心者には理解できない専門用語のダイバージェンスとは、いったいどのようなものなのか詳しく解説していきましょう。
MT5のダイバージェンスを詳しく解説
MT5のダイバージェンスとは?
MT5のダイバージェンスとは、指標の逆行現象をさしています。
オシレーター系の指標が、実際の相場とは逆方向に向かって動いている状態のことを、ダイバージェンスと言います。
ではダイバージェンスは何を示しているのかというと、インジケーターがマーケットに先行して反応している可能性があることが読み取れます。
すなわち遅からずマーケットがMT5のインジケーターが示す方向へ転換することが予想されます。
もちろんFXの相場ではそこまで単純ではなく、だましなどもありますが、MT5で注目すべきポイントであることは間違いありません。
ダイバージェンスの背景にはその原因がありますので、注意深く分析しましょう。
MT5のダイバージェンス MACD
MT5のダイバージェンスは実際のマーケットに対して指標が逆の動きをする現象です。
そしてMACDは移動平均線を根拠としたインジケーターであり、ダイバージェンスが発生しやすい指標のひとつです。
まずMACDの見方は、移動平均線とほぼ同じで、インジケーターのラインがクロスしているポイントから相場の状況を分析します。
さらにMACDにはヒストグラムすなわち棒グラフも表示され、FXで価格が上昇すればそれに伴ってヒストグラムも高まっていくでしょう。
しかしFXのマーケットが上昇をしているのにもかかわらず、MACDのヒストグラムが下落している場合、ダイバージェンスが発生していると判断できます。
すなわちマーケットの転換期が近い時期に到来することが予想できるため、逆張りでエントリーする戦略を練ることができます。
しかしMT5のMACDは、移動平均線をもとにしたインジケーターですので、相場の追従性については低めになるでしょう。
ダイバージェンスはインジケーターの反応が遅れただけの可能性も否定できません。
MT5のダイバージェンス RSI
つづいてMT5のダイバージェンスのケースとしてRSIもみていきます。
MT5のRSIでは、70以上が買われすぎ、30以下が売られすぎと判断されるインジケーターです。
ようするにマーケットが上昇トレンドのときには、RSIも高くなっていくのが基本的な形でしょう。
一方RSIが横ばいだったり、下落していたりするタイミングは、ダイバージェンスが発生していると言えます。
MACDの時と同じように、マーケットが反転することに先立って、RSIが下落したことを示していると考えられます。
実際のトレードでは、そこから今後の下落を予想して、逆張りでショートするなどの戦略を立てることができるでしょう。
一方、MT5のダイバージェンスは、ただ単に相場の動きから外れた動きであるだけとも判断できます。
よって今後の値動きを反映したものであるという保証もありません。
このケースでたとえると、下落したRSIを補って余りあるマーケットの勢いが継続すれば、ふたたびRSIも上昇に転じるかもしれません。
このようにトレンドの継続を裏付けるダイバージェンスのことを「ヒドゥンダイバージェンス」と呼びます。
なおこのケースでは順張りのサインとして取ることができます。
MT5のダイバージェンスとリバーサルの違い
MT5のダイバージェンスと同類のものとしてリバーサルもあります。
リバーサルとは、前述の「ヒドゥンダイバージェンス」をさしており、トレンドの継続を示唆するダイバージェンスを言います。
反転をイメージしてしまいがちなリバーサルですが、MT5でのリバーサルとは継続をさしています。
しかしわずかに調整されたうえでそこを狙い、押し目買いや戻り売り活用するのが、リバーサルの一般的な活用方法と言えるでしょう。
MT5 ダイバージェンスのデメリット
MT5におけるダイバージェンスは、単独では根拠が弱いことはデメリットです。
その場合に役立つ根拠として、ダウ理論やエリオット波動があります。
これらはマーケットに一定のパターンを描くということを裏付ける根拠があります。
その理論に基づいたタイミングでダイバージェンスが見られれば、実際にマーケットが反転する可能性が高まるというわけです。
しかしMT5には、ダウ理論やエリオット波動のインジケーターは実装されていませんし、実在もしません。
そして理論通りにチャートからパターンを確認することも容易ではないでしょう。
しかしMT5にはダウ理論やエリオット波動をベースにしたインジケーターが少なくありません。
- フィボナッチリトレースメント:フィボナッチ比率を用いてトレンド相場における反発や反落のポイントを見極めるインジケーター
- zig zag:エリオット波動を見やすくするインジケーター
ダウ理論やエリオット波動と相性のよい代表的なインジケーターには、フィボナッチリトレースメントがあります。
MT5のダイバージェンスのデメリットを補うために、これらのインジケーターを併用することをおすすめします。
MT5 ダイバージェンスの注意点
MT5のダイバージェンスの注意点は、だましに会いやすいことでしょう。
ダイバージェンスはチャート上で目立つため、大口投資家によって意図的にだましを作ることができてしまいます。
だましとは、大口投資家などの手によってインジケーターとは異なる方向に値動きを作ることをさしています。
ダイバージェンスの特徴としては、算出期間が短期のインジケーターほど顕著に表れる傾向があります。
だましに惑わされないためには、MT5でいくつかのインジケーターを併用して、同じ結果になるのか確認することをおすすめします。
MT5のダイバージェンスを詳しく解説まとめ
MT5のダイバージェンスについて解説しました。 ダイバージェンスとは、実際のマーケットに対して指標が逆の動きをする現象をさしています。
基本的にダイバージェンスが見られると、相場が反転すると判断することができます。
一方、ダイバージェンスが出現してもトレンドが継続すれば、トレンドの強さを示すこともできます。
ふたつは相場の読みが逆になるため判断に迷ってしまいますが、MT5のダイバージェンスには大きな意味があることは多いと言えるでしょう。
まただましの可能性もあるため、ダイバージェンスによる相場の読みは確実とは言えないことにも注意しなければいけません。
MT5でダイバージェンスを確認できた場合は、なぜこのような現象が現れているのかをきちんと確認することをおすすめします。