MT5のRCIってなに?どのようなインジケーターなの?
あなたは今、このようにお考えですよね。
MT5のRCIは日本人トレーダーに人気のインジケーターですが、いったいどのようなものなのでしょうか。
MT5のRCIを詳しく解説
MT5のRCIとは?
MT5のRCI(Rank Correlation Index)とは、価格と時間の「順位」に着目した、オシレーター系のインジケーターです。
一般的なインジケーターは価格や、上昇・下落幅、時間など、それ自体を構成要素にしています。
しかし、MT5のRCIでは価格と時間を一定のルールで順位付けして、その順位間の相関をもとに分析の根拠にします。
ようするに直近N日間が対象の場合、もっとも近い時間の順位を1、そしてそこから乖離するほど数字を大きくしていきます。
価格については高いものが1で、低くなるほど順位も下がります。
それらの相関を見るので、右肩上がり・下がりのチャートになるほどRCIも同様のかたちになるというわけです。
一言で言うと、MT5のRCIとは、チャートが示すトレンドがどれだけ分かりやすいものであるのかを表すインジケーターと言えるでしょう。
MT5のRCIは「カスタムインジケーター」
MT5のRCIは「カスタム」インジケーターです。
そのため、MT5デフォルトのインジケーターには搭載されていません。
RCIを使うためには、RCIが組み込まれたインジケーターを自分で入手しなければいけないということです。
カスタムインジケーターは、ウェブサイトやSNSなどから、第三者が作成したものを簡単に入手します。
インジケーターの大半は費用もかからず無料で入手できますので、使いやすいものを手に入れましょう。
ただし、残念ながらFX界隈ではMT5関連のインジケーターに関する詐欺も珍しくありません。
RCIに関してはそうしたケースは少ない印象ですが、一応の警戒はしておきましょう。
またMT5にはスマホアプリ版もありますが、アプリ版ではRCIは使えません。
スマホアプリ版のMT5は、カスタムインジケーターに対応していないためです。
RCIを使いたい人はPC版のMT5をご利用ください。
MT5 RCIの設定方法
カスタムインジケーターは、外部から入手したあとMT5に設定しなければいけません。
設定方法は、MT5のメインメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」→「Indicators」と進んだら、フォルダにRCIのデータファイルを保存しましょう。
その後MT5を再起動すると、標準搭載のインジケーターと同じように、RCIを使えるようになります。
このやり方は、RCIにかぎらずカスタムインジケーター全般の設定で同じです。
また、自動売買プログラムの設定でも、基本的には同じやり方をします。
MT5のメリットを最大限活かすために、データフォルダの使い方を覚えておくと便利です。
MT5 RCIの使い方
MT5におけるRCIの使い方をみていきましょう。
RCIは「-100~100」の値をとります。 横ばいを表す0を境に、下落傾向または上昇傾向を示します。
そもそもトレンドについては、チャートを見ればわざわざRCIに頼らなくても一目瞭然です。
トレンドを数値として可視化できるのはメリットである一方、1本のRCIだけではあまり使う意味を見出だすことはできません。
したがって実践では、短期・中期・長期のRCIを重ねて表示したり、他のインジケーターを組み合わせたりする使い方を行うことになるでしょう。
MT5 RCIの計算方法
ここまでMT5のRCIの概要を紹介しました。
つづいてRCIの計算方法についても詳しく見ていきましょう。 MT5のRCIは、以下の計算方法で求められます。
RCI=(1-(6×D)/(N(N^2-1))×100
- ※ D:日付と価格の順位の差を2乗した合計値
- ※ N:任意の期間
あくまでも予備知識として解説しているため、完全に理解しておく必要はありません。
一応、こういう計算方法ということだけ、把握しておけば十分でしょう。
MT5のRCIとRSIの違い
一方MT5には、デフォルトで利用できるインジケーターの中にRSIと呼ばれるものがあります。
名前こそよく似ていますが、両者はまったく異なりますのでご注意ください。
RSIの正式名称は「Relative Strength Index」です。
一般にはRSIと略称で呼ばれがちですが、MT5上では正式名称になっています。
RSIはその通貨ペアの売られすぎ・買われすぎを表現するインジケーターで、主に通貨ペアの「値上がり幅」と「値下がり幅」の平均値で求められます。
一方、RCIは順位付けした価格と時間の相関性を見るインジケーターです。
違いを言うのであれば、RSIは売買の強弱を示すインジケーター、RCIは過熱感を示すインジケーターでしょうか。
名前は似ていますが、共通部分は「値」を意味するIndexだけで、用途については異なります。
すなわちMT5のRCIはRSIの派生でもなんでもなく、計算根拠も用途もまったく異なるインジケーターでので、くれぐれも混同しないよう注意しましょう。
なお参考までに、RCIではなくRSIの計算式は以下のとおりです。
RSI=A/(A+B)×100
- ※ A:一定期間の上昇幅の合計
- ※ B:一定期間の下落幅の合計
RCIとRSIは、一目で要素も計算方法もまったく共通していないことが確認できるのではないでしょうか。
MT5 RCIの効果
あくまでも個人的な評価ですが、MT5のRCIはそこまで積極的に使う必要はないように思います。
計算方法を見ると、価格や時間といった要素を抽象化して、相関関係をわかりやすくしているにすぎません。
また移動平均線との大きな違いがあるようにも思えません。
日本では人気の指標ですが、世界的に見るとあまりメジャーではないインジケーターと言われています。
それを証拠に、MT5ではデフォルトのインジケーターに、RCIが含まれていません。
もちろん使い方次第で絶大な効果を発揮することもあるでしょうが、外部からダウンロードしてまで導入するレベルのカスタムインジケーターなのかといわれてしまうと疑問が残ります。
個人的な意見としては、導入が面倒な人は、他のMT5標準インジケーターの活用を検討してみることをおすすめします。
MT5 RCI 人気のインジケーター
MT5では、順位相関係数を示したRCIインジケーターだけではなく、以下の指標も人気です。
- 平均足データのRCI:ローソク足だけでなく平均足のデータも表示
- バンド付きRCI:RCIに乖離率バンドが表示
- アラート機能付きRCI:シグナルが発生するとアラートで通知
- MTF機能つきRCI:上位足のRCIを表示
個々のニーズに合わせてRCIをご活用ください。
MT5のRCIを詳しく解説まとめ
MT5のRCIについて解説しました。
RCIは、順位相関係数を示した、オシレーター系のカスタムインジケーターです。
MT5では標準搭載されていないため、外部からダウンロードして設定を行いましょう。
個人的にRCIはそれほど重要ではないと考えていますが、人気のインジケーターですので、必要に応じてご利用ください。