MT5はプロも使うと言われるほど高機能なFX専用の取引プラットフォームです。
そんなMT5を使っているものの、取引履歴の確認方法が分からないという人も少なくないようです。
取引履歴は日々のトレードの振り返りはもちろんのこと、確定申告の際にも重要な資料となります。
そこで今回はMT5の取引履歴の確認方法について詳しく解説していきます。
MT5の取引履歴の確認方法を詳しく解説
MT5の取引履歴の確認方法の種類
MT5は「ツールボックス」パネルの「口座履歴」タブで取引履歴を確認できます。
この確認方法では表示される情報の種類を以下の4タイプから選択できます。
・ポジション
・約定
・注文一覧
・注文と約定
これらの全履歴、あるいは1ヶ月や3ヶ月といった期間を区切って確認できます。
もちろん期間指定も可能です。
おそらく、MT5で取引履歴を確認したい人の多くは確定申告用かと思います。
そうした人は1月1日~12月31日で期間指定しましょう。
MT5の取引履歴の確認方法【ポジション一覧】
「ポジション一覧」はすでに決済まで終わっているポジションを一覧で表示する確認方法です。
保有中のポジションは表示されませんし、「損益」の項目も存在しますので、確定申告用資料として使いやすい取引履歴といえます。
MT5は取引履歴をデータとして出力可能です。
落ち着いて集計したい人はいったんMT5から外部へ出力してしまうのもよいかと思います。
なお、MT5を使う人の大半は海外FXを利用することになります。
そして、海外FXに関しては原則的に確定申告が必須です。
面倒だからといって確定申告を怠るのはれっきとした脱税行為です。
実際、少々面倒なのは否定できませんが、そこは覚悟を決めて済ませてしまいましょう。
MT5の取引履歴の確認方法【約定】
「約定(やくじょう)」とは「注文(契約)の成立」を意味する言葉です。
したがって、MT5上で成立した注文は新規注文・決済注文の双方が対象になります。
純粋な意味での取引履歴といえばそうですが、未決済のポジションも表示されるため確定申告にはやや使いにくい確認方法かもしれません。
ただ、取り引きの振り返りとしてはかなり使いやすい印象です。
日常的に使う取引履歴としてはポジション一覧よりもこちらのほうがよいかもしれません。
MT5の取引履歴の確認方法【注文一覧】
「注文一覧」はそのままの意味です。
約定しておらずともMT5上で注文を発注した時点でリストに並びます。
まだ取り引きを希望しているにすぎない段階なので、厳密にいえば取引履歴とはいえません。
主に、すでに発注した注文の状況をチェックする目的で使うことになる確認方法かと思います。
約定するかどうか怪しい価格での指値が多い人には便利な取引履歴といえるでしょう。
MT5の取引履歴の確認方法【注文と約定】
「注文と約定」は「注文」と「約定」とで分けて取引履歴を表示する確認方法です。
該当注文がMT5上で約定するまでにどれくらいのタイムラグがあったか、あるいは約定しにくい注文はどれかといった分析には利用しやすいかと思います。
一方で、単純に損益を確認するのであれば他の確認方法のほうが使いやすい印象です。
この確認方法は全体の取引履歴というよりは注文ひとつひとつの内容を確認するためのものと考えたほうがよいかもしれません。
ちなみに、FXには注文希望価格と乖離した価格で約定してしまうスリッページという現象があります。
これはたいていの場合、ダイレクトに損益に影響してきます。
MT5の取引履歴を確認して、あまりにもスリッページが多発しているようであれば業者の変更も検討したほうがよいかもしれません。
MT5の取引履歴の確認方法【エクスポート】
先ほど少し触れましたが、MT5は取引履歴を外部へ出力するような確認方法も利用できます。
口座履歴のタブで右クリックして「レポート」を選ぶと「OpenXML」か「HTML」のいずれかでエクスポートできます。
OpenXMLは要するにエクセルファイルです。
確定申告用の取引履歴であればエクセルファイルが無難です。
対して、HTMLはウェブサイトなどで利用されるデータ形式。
データ処理もしにくいので、基本的にOpenXMLで出力することになるかと思います。
MT5の取引履歴の確認方法【スマホ】
MT5にはスマホアプリ版も存在します。 そちらでも取引履歴の確認方法は用意されています。
メインメニューに取引履歴のアイコンがあるのでそちらをタップするだけです。
ただし、スマホアプリ版のMT5の取引履歴は最長半年までしか遡れません。
また、表示項目のカスタム性もいまひとつです。
取引履歴に関しては、できればPC版のMT5の確認方法を利用することをおすすめします。
なお、PC版とスマホアプリ版のMT5は二者択一ではなく、問題なく同じアカウントで併用できます。
そして自動売買やカスタムインジケーターを使わないのであればスマホ版のMT5だけを使っていてもとくに不利ではありません。
そこでメインはスマホ版にしつつ、取引履歴だけはPC版のMT5の確認方法を利用するというような使い方もよいのではと思います。
MT5の取引履歴の確認方法【業者のアカウント経由】
MT5は対応するFX業者の取引口座へ接続して使う取引プラットフォームにすぎません。
したがって、業者側のアカウント管理画面のほうで取引履歴の確認方法が別にあるのではと思われる人も多いのではないでしょうか。
実際、一般的な株式投資などでは年に一度、証券会社から取引履歴が送られてくるのが普通です。
しかし、海外FXにその常識は通用しません。
海外FXに関しては取引履歴が送られてくることはありません。
また、普通はアカウント管理画面に取引履歴の確認方法も用意されていません。
取引履歴についてはMT5とユーザー自身に完全に任せられているのが実情です。
先に触れたとおり、MT5で海外FXをする人は原則的に確定申告が必要です。
一応、例外もありますが、基本的にはMT5経由での取引履歴の確認方法は覚えておくようにしましょう。
MT5の取引履歴の確認方法【チャート表示】
MT5はチャート上に取引履歴を表示させる確認方法もあります。
これは確定申告には無意味なので、純粋に振り返り用の機能といえます。
これもまた口座履歴タブで行えます。
右クリックして表示される項目内にそのまま「チャートに表示」があるのでそちらを選択するだけです。
ただ、短期売買を繰り返すとなると取引履歴の表示がうるさいと感じるケースも少なくありません。
その場合は同じやり方で削除してしまいましょう。
MT5の取引履歴の確認方法を詳しく解説 まとめ
MT5の取引履歴の確認方法は「ツールボックス」の「口座履歴」タブに用意されています。
そちらでさまざまな条件をつけて、かつ形式を選んで取引履歴を確認できます。
また、MT5から外部へデータを出力することも可能です。
取引履歴を確定申告用に取得するという人はエクスポート機能を使って出力しましょう。