MT5のMACDってなに?
チャート分析をして売り時や買い時を判断するために、MT5でのMACDの設定方法と使い方を知りたい。
あなたは今、このようにお考えですよね。
高機能なテクニカル分析を実装したMT5を使いこなすために、MACDを使ってみたいとお考えの方もいるのではないでしょうか。
ここではMT5のMACDとはどのようなものか、MACDの設定方法と使い方について詳しく解説していきましょう。
MT5のMACDを詳しく解説
MT5のMACDとは?
MT5のMACDとは、短期の移動平均線と中長期の移動平均線を使用することで、買い時と売り時を判断できるテクニカル分析の指標のひとつをさしています。
MACDとは、MT5のメインチャートの下のエリアにサブチャートとして表示されるオシレーター系に分類されるインジケーターのひとつです。
「MACD」と「シグナル」と呼ばれる二本線で、MACDは構成されています。
そのうち一本は「MACD」にあたり、「短期移動平均線-長期移動平均線」をさしています。
そしてもう一本の「MACD」の移動平均が「シグナル」になります。
MACDの基本的な使い方は、これら二本の線の状況からMT5の相場状況を判断します。
MT5のMACDの設定方法
MT5のMACDの設定方法をみていきましょう。 まずはMACDを起動しますが、以下の2つのやり方ができます。
- ナビゲータから起動:MT5の「ナビゲータ」から「指標」の「オシレーター」に進み、「MACD」をダブルクリックorチャート上にドラッグ&ドロップ
- メニューの「挿入」から起動:MT5のメニュー「挿入」から「インディケータ」に進み、「オシレーター」内の「MACD」をクリック
MACDを起動すると、ポップアップにて設定画面が表示されるので、各種設定を行いましょう。
設定画面の「パラメータ」タブなどでMACDの設定や変更を以下の項目で行い、「OK」をクリックすれば完了します。
なお、設定をデフォルトに戻すのであれば、画面右下の「リセット」をクリックしてください。
MACDの「パラメーター」タブ
「短期EMA」では、MACDにおける短期EMA(指数平滑移動平均線)の期間を設定できますので、デフォルト値の「12」を変更しましょう。
「長期EMA」のデフォルト値は「26」ですが、MACDにおける長期EMAの期間を設定できます。
「シグナル」のデフォルト値は「9」ですが、MACDにおけるシグナル(MACDの単純移動平均線)の期間も変更しましょう。
「適用価格」のデフォルトの価格は「Close」ですが、MACDを算出する価格も以下の通り設定できます。
- Open:始値
- Close:終値
- High:高値
- Low:安値
- Median Price (HL/2):高値と安値の平均
- Typical Price (HLC/3):高値、安値、終値の平均
- Weighted Close (HLCC/4):高値、安値、終値、終値の平均(終値の比率を2倍)
「メイン」では、MACD(ヒストグラム)の線の太さと色を変更できます。
「シグナル」では、シグナルのラインの線の種類・色・太さを設定できます。
MACDの「レベル」タブ
「レベル」タブでは、水平線を表示させることができます。
右の「追加」ボタンを選ぶと水平線を表示できますし、下にあるメニューからは水平線の色・種類・太さ線の編集、または削除もできます。
MACDはデフォルトで水平線の表示はありませんが、サブチャートの設定をもとに水平線を表示できます。
MACDの「スケール」タブ
「スケール」タブでは、サブチャートの目盛りの設定ができます。
サブチャートのスケールは、スケールの継承・ラインによるスケール・最小値と最大値の固定のいずれか3つから選んで有効にします。
「スケールの継承」にチェックをつけると、ひとつ前に設定したインジケーターのスケールを引きつげます。
「ラインによるスケール」にチェックを入れると、スケールパーセントやスケール値を設定できます。
「最小値、最大値の固定」にチェックをつけると、最小値や最大値を指定して、スケールの範囲を表示できます。
MACDの「表示選択」タブ
「表示選択」タブでは、データウィンドウ内にMACDの値を表示させるかどうか、そしてMACDを全ての時間足に表示も選べます。
「データウインドウに表示」にチェックを入れると、MACDの数値をデータウィンドウに表示できます。
「すべての時間足」にチェックをつけると、すべての時間足にMACDを表示できます。
ふたつともデフォルトでは有効になっており、「すべての時間足」についてはチェックをはずすと、時間足を選択できるようになります。
MT5 MACDの使い方
MT5のMACDの使い方には2種類があります。
MT5のMACD クロスでの使い方
MT5のMACDの使い方は「シグナル」との交差を見る「クロス」方法です。
「MACD」が「シグナル」を上抜ければゴールデンクロス=「買い」、下抜ければデッドクロス=「売り」のサインです。
「シグナル」は「MACD」の移動平均なので、それぞれ長期移動平均線と短期移動平均線の関係とイメージすればよいでしょう。
が、見方は移動平均線と同じです。
MT5のMACD 基準線との使い方
MT5のMACDは折れ線グラフで表示されますが、その中心の0値を示す基準線がラインで表示されていて、この交差がサインになります。
そして「MACD」は短期移動平均線から長期移動平均線をマイナスしたものです。
したがって、MACDの「0を上抜けする」「0を下抜けする」タイミングは、それぞれ以下を意味します。
- 上抜けるタイミング:短期移動平均線-長期移動平均線がプラスに転じるタイミング
- 下抜けるタイミング:短期移動平均線-長期移動平均線がマイナスに転じるタイミング
MACDを上抜けしたタイミング、すなわちゴールデンクロスは「買い」、下抜けは「売り」のサインとみなします。
ようするにMACDでは0値との交差からも、移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスのような使い方ができるというわけです。
ただしMT5のMACDでいわれる、一般的なゴールデンクロスとデッドクロスは、前項で解説した「MACD」と「シグナル」のクロスから判断されると考えておきましょう。
MT5のMACDを詳しく解説まとめ
MT5のMACDについて解説しました。
MACDは、MT5のオシレーター系インジケーターのひとつで、売り時と買い時を判断するためにチャートのテクニカル分析の指標として活用されています。
初心者でも見方がわかりやすいMACDは人気のインジケーターですので、MT5でテクニカル分析を行いたい方は積極的に活用してみていはいかがでしょうか。